ニート問題について、動画付で見ることが出来た。
ゼミの題目が「ニート・フリーター・ひきこもりの実態と支援、その展望」なので、
これは大変興味深い資料だった。


ニートについて、自己責任論を展開するのは実に簡単だと思う。
しかし心理学においては、これらのトピックはさして取り上げられていない。
http://opac.ndl.go.jp/ の雑誌記事索引で検索し、雑誌に心理と入れて、
論題名にニートやフリーター、ひきこもりと入れれば、その状況がわかると思う。
ニートについては明らかに関係ないのも混じっており、
ここ5年ほどでも5本もないのではないだろうか。


つまり、自己責任論の簡便さとは裏腹に、
これらの現象の背景について、心理学的な解明は行われてはいないのだ。


また、これらの現象は、多分に社会的要因が関与しているものと思われるが、
少なくても、この動画でそれらには触れられていない。
心理学者が相手にしないのも、これが極度に社会的現象であるからではないだろうか。
あまりに込み入った社会的現象には、心理学は不向きなのだ。
(心理学が実験と統計を重んじるということ。変数が多すぎる現象の解明には向かない)


こうした心理学的な問題を加味すると、
白夢さんのような視点が適当のように思われる。
http://www.jcp.or.jp/faq_box/002/20_0324_faq_ilo_.html
http://www.ilo.org/public/japanese/region/asro/tokyo/standards/list.htm
以上、ILO条約に関係するページ。ありがとう、グーグル先生。


このような状況を考慮せずに、ニートやフリーターを語ることは、
非常に不適当であると言わざるを得ないだろう。
現状の労働環境が、若者に就職への嫌気を誘発している可能性は大いにありうる。
また離職率への影響も考えられる。


ある意味、これらの現象はパンドラの箱である。
私は私なりに分析するものの、それについてはまた後日。